守れるチームの目線ルール

Coach KAZU


はじめに

「なんでこんな簡単に点を取られるんだ」


ある日の練習試合。相手チームがトランジションで攻めてくる。うちの選手はちゃんと戻っている。人数も揃っている。なのに、あっさりゴール下でシュートを決められる。

「マーク!マーク!」とベンチから声を出しても、選手は何か迷っている様子。マイマンを見失っているのか、それともボールを追いすぎているのか。結局、ノーマークのイージーシュートを許してしまう。


試合後の振り返り。トランジションとパス回しからの失点が異常に多い。選手を集めて聞いてみる。


「いま、何を見てた?」。

選手は黙ったまま。

自分でもよく分かっていないんです。


こういう経験、指導者なら一度はあるんじゃないでしょうか。


で、こういう時に陥りがちな結論があります。

「フットワークが悪いんだろう」
「反応が遅いんだろう」
「そもそもセンスがないんじゃないか」。


私も正直、昔はそう思っていた時期がありました。

だからフットワークの練習を増やしたし、反応を鍛えるドリルも取り入れた。


でも、試合になると同じ光景が繰り返される。

マイマンを見失う。
ヘルプが遅れる。
バックカットを許す。

何かが根本的にズレている。でも、それが何なのか分からない。そんな状態がずっと続いていました。


思い込みの点検

「フットワーク」「センス」で片づけていないか

フットワークが大事。これは間違いないです。

ディフェンスはまず足が動かなければ話にならない。だから多くのチームがフットワークを重視して、サイドステップ、クロスステップ、クローズアウト、繰り返し練習する。


でも、ちょっと考えてみてください。

フットワーク練習では動けるのに、試合になると動けない選手、いませんか? ドリルでは綺麗にステップを踏めるのに、実戦になると足が止まる。

あるいは、動いてはいるけど的外れな方向に動いている。


これ、フットワークの問題じゃないんです。

フットワークは「結果」であって、「原因」ではない。足が動かないのは、足が鈍いからではなくて、動くべき方向が分からないからです。判断できていないから、足が出ない。


じゃあ、「センス」はどうか。

センスという言葉は便利です。説明がつかないことを全部そこに押し込める。「あの選手はセンスがある」「うちの選手にはセンスがない」。

でも、センスで片づけた瞬間、指導者としての思考は止まります。センスは生まれつきのものだから、「指導では変えられない」、そう結論づけてしまうと、もう打ち手がなくなる。

本当にセンスの問題でしょうか?


私は違うと思っています。

センスがあるように見える選手と、そうでない選手の差は、実はすごくシンプルなところにある。

それは「何を見ているか」です。


(ちょっと雑談)

私は長い間「視野を広く持て」と選手に言い続けていました。練習でも試合でも。「周りを見ろ」「視野を確保しろ」。

でも、選手のディフェンスが変わらないんです。言われた直後は意識するけど、すぐ元に戻る。「視野を広く」って、実は曖昧すぎて、選手からすると何をすればいいのか分からないんですよね。


核心

正しく見れているから、正しく守れる

バスケットボールは、ボールと人が高速で動くスポーツです。

トランジションの時なんか特にそう。攻守が切り替わった瞬間、5人のオフェンスと5人のディフェンスが一斉に動く。ボールも飛ぶ。この状況で、人間の目と脳は大量の情報を処理しなければならない。


で、ここからが重要なんですが、

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